2024.06.12 【JISSO PROTEC/JPCA Show特集】千住金属工業 リフロー炉やはんだ付け装置展示
SNR-830GT Ⅱ-D
千住金属工業は「JISSO PROTEC」で、▽次世代標準▽カーボンニュートラル▽ハイパフォーマンス-の三つを切り口とし、リフロー炉やはんだ付け装置5製品を中心に紹介する。
出展製品の中で、今回が初披露となるのがデュアルレーンタイプN2リフロー炉「SNR-830GT Ⅱ-D」だ。リフロー炉内に二つの搬送レーンがあり、生産量を倍増させる。レーンごとに基板幅や速度を設定可能。シングルモードは大型基板にも対応できる。
炉体に採用した両面開閉機構も大きな特徴だ。従来の前面開閉に比べ、メンテナンス性が大きく向上した。
低温ウェーブはんだ付け装置「BITHUS-Wave MTF-300」も、今回の目玉製品の一つ。1月開催の「国際カーエレクトロニクス技術展」に出展した際には来場者から多くの関心を集めたという。
ドロス付着を抑制し、はんだ付け性に優れる「RKノズル」、確実にはんだを凝固させる「エアカーテン急冷システム」、ドロスの再利用を可能とする「SYカッター」の三つの新機構を搭載することで、低温ウェーブはんだ付けの課題に適応した。
低温はんだ「L20」を用いた際、汎用(はんよう)組成と比べて生産時のCO2排出量を15%以上削減可能。実装後の高い接合信頼性と、必要十分な耐衝撃性も確認している。
真空N2リフロー炉「SVR-625GT-C」は、はんだ付け材料の特性を熟知した設計でボイドを低減する。多段階減圧方式を独自に開発。真空コントロール機構がはんだの飛散を抑えて生産性を向上させるほか、ボイドフリーを実現する。インライン生産にも対応する。
そのほか、セレクティブはんだ付け装置「SOLZEUS LPD-2019M」、フラックス溶解装置「MTM-4L」などの実機も展示する。
同社は14日に、申込者を対象に会場で行われるPROTECHセミナーの一環として、「カーボンニュートラルに貢献する低温実装技術(仮題)」をテーマに講演予定だ。