2024.07.18 【ケーブルコンベンション/ケーブル技術ショー特集】開催に寄せて 日本ケーブルテレビ連盟 今林顯一理事長

ケーブル業界が一つに団結

災害など課題や困難に立ち向かう

 「ケーブルコンベンション」は、ケーブルテレビ業界最大のイベントとして業界3団体が主催する総合コンベンションです。優れた取り組みや功労者の表彰、各種講演・セミナーを行っており、全国各地から多くの業界関係者が集まります。業界の先進事例やソリューションなどの情報収集、業界内外における交流の場として、関連イベントの「ケーブル技術ショー」とともに開催します。

 新型コロナウイルス感染症は昨年5月に5類感染症へ移行し、人々の動きや社会活動はコロナ禍で進んだリモートワークやオンライン会議、キャッシュレス決済などデジタル化を残しながら、コロナ禍以前の活気が戻ってきました。ケーブルコンベンションの来場者数もコロナ禍前に戻りつつあり、今年の事前来場登録も昨年と同様の進捗(しんちょく)でお申し込みいただいております。

 今年のメインテーマは「UNITE for the Future~未来に向けて、ひとつにつながる。~」です。人口減少や少子高齢化、東京一極集中などの社会環境や、年始に発生した令和6年能登半島地震などの災害に対してケーブルテレビ業界が一つに団結し、あらゆる課題や困難に立ち向かっていくという思いを込めています。

 ケーブルテレビの世帯普及率は全国で過半数に及び、地域によっては90%を超えるエリアもあり、依存率の高い重要なインフラ設備となっています。今回の震災で見えてきたケーブルテレビ業界の課題は多く、横のつながりの重要性を改めて感じております。

 このような中、2030ゼネラルセッションは「能登半島地震を機に改めて災害対応について考える」をテーマに開催します。能登半島地震を経験された現地事業者、過去の大規模災害を経験された事業者にもご登壇いただき、地域の放送通信事業者としての情報発信を中心に、会員の皆さんと一緒に考える時間にしたいと考えております。

 プログラムも、総務省による基調講演をはじめ、各種専門家や業界リーダーによる講演・セミナー、功労者の表彰など、ご来場の方々に楽しんでいただける構成となっています。

 新たな発見や事業革新の種は、意欲や希望から来る〝衝突〟から生まれると考えております。このケーブルコンベンションが情報収集や交流の枠を超え、業界の未来につながる真剣な思いの〝衝突〟の場になることを願っております。