2025.01.22 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】ネプコンジャパン 見どころ/事業戦略 日本シイエムケイ

シイエムケイは多様な基板技術を紹介

多様な基板技術を幅広く訴求

 日本シイエムケイは、統合が進む車載電子制御ユニット(ECU)向け高密度配線(HDI)技術をはじめ、高周波基板、宇宙向け基板、部品実装ソリューションなどを幅広く訴求する。

 先進運転支援システム(ADAS)が進化し自動運転ECUに向かうことで多段HDI化が進むと想定。製品の信頼性が課題となる中、車載実績とノウハウに基づく高多層HDIを提案する。

 高速通信/高周波基板では次世代通信や半導体検査装置向け高多層基板の技術拡大を進めており、最大46層/板厚6.3ミリメートル、アスペクト25.2の事例を紹介する。特殊なバックドリル加工も可能。32、40とさらなる高アスペクト化への取り組みも示す。

 宇宙航空研究機構(JAXA)からの宇宙部品認定も訴求。高周波対応基材を使った測定用プリント配線板などの試作例の一部を展示する。

 基板製造だけでなく協力工場を生かした部品調達、実装後の製品組み立ても提供する「部品実装ソリューション」も紹介。オートフォーカスアイウエアなどの事例がある。

 電子機器の高速化や省電力化に対応する微細配線加工としてMSAP工法を展示する。ミリ波モジュール用途で量産対応しているが、車載基板も見据え厚銅から微細配線まで幅広くラインアップをそろえていく。

 パワー半導体の増加やセラミックからの置き換え対応で開発する高放熱基板も紹介。従来の銅コア、金属ベースといった放熱技術に加え、高放熱穴埋めペーストやヒートシンクペースト(HSP)といった素材を使用する。温度変化を体験できる実演を行う。

 選択的にスルーホール内の銅めっき厚だけを80マイクロメートル以上まで形成可能な大電流スルーホール基板や、充塡(じゅうてん)ペースト最大44W/m・Kが適用可能な高放熱スルーホール基板も打ち出す。

 大電流、高放熱化を実現する厚銅基板も出品。導体厚210マイクロメートル、8層の多層板に対応する。両面板では特殊な工法を用い最大1ミリメートルまで可能だ。