2025.01.30 NRI、4~12月連結は営業利益12%増
野村総合研究所(NRI)の2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、金融ITやコンサルティングが好調に推移し、売上高は前年同期比3.3%増となり、営業利益も国内の案件拡大と共同利用型サービスの増加で同12.2%増となった。
事業別にはコンサルティングが公共、民間向けともに案件が活況で同19.6%増収、同34.0%増益と好調に推移した。金融ITも銀行向けの開発や運用サービスが伸び同4.7%増収、営業利益も共同利用型サービスの拡大で同11.5%増となった。
産業ITは、国内は製造やサービス向けで増収だったものの海外事業の減収の影響を受け同3.0%減収に。半面で営業利益は豪州の前年の一時費用がなくなったことや北米での費用削減効果で同12.9%増となった。IT基盤サービスはクラウド活用に伴うセキュリティー案件やオフィスの生産性向上の案件が拡大し同6.9%増収。営業利益もデータセンター設備の一時費用が発生したが増収分でカバーした。
足元までの業績を受け、通期連結業績見通しを見直した。国内事業が拡大する半面、海外の売り上げ回復遅延を織り込み、売り上げ予想を100億円下方修正し、営業利益を20億円、最終利益を40億円、それぞれ上方修正した。会見した安齋豪格・代表取締役専務執行役員は「産業ITも回復している上、海外の収益性も落ち着いているため、中期経営計画最終年度となる来年度に向けて成長につなげたい」と述べた。