2025.02.04 三菱電機、4~12月連結は6%増収・営業益37%増

 三菱電機の2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、円安に加え、社会システムや電力などのインフラ分野と空調・家電などのライフ分野が伸び、売上高は前年同期比5.8%増、営業利益は同36.5%増となり過去最高を更新した。

 10~12月期(3Q)でも売上高、営業利益、営業利益率ともに過去最高を更新した。MDロジスの株式譲渡益も寄与したが、それを除いても営業利益率は7.6%と過去最高となった。

 通期連結業績見通しは為替の見直しなどにより売上高で100億円上方修正した。一方の営業利益は為替の好影響分をFAシステムの構成変動などのマイナスで相殺する見通しで、計画を据え置いた。

 3Qの事業別には社会、電力、防衛・宇宙分野は増収増益で好調に推移。防衛・宇宙は大口案件の増加で収益を大きく伸ばした。国内外で需要が回復したビルシステムと、北米、アジア、日本が好調だった空調・家電も増収増益だった。半面、FAシステムは一部で回復が見られるものの期初からの苦戦が続いたほか、自動車機器も中国の低迷などの影響を受けた。パワー半導体も需要の停滞で減少した。

 会見した増田邦昭常務執行役CFOは「社会システム、防衛・宇宙は想定以上で一時的な要素も強い」としながらも「これまで取り組んできた採算性と効率性を上げる取り組みの成果は出ている」と、通期計画達成に向け意欲を示した。