2025.02.14 カシオ計算機、4~12月連結は3%減収 ランサムウエア攻撃が影響

 カシオ計算機の2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、2024年10月の同社サーバーへのランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃によるシステム停止の影響を受け、売上高は前年同期比2.7%減、営業利益は同5.0%減となった。

 10~12月期の事業別では、時計事業がランサムウエア攻撃による「G-SHOCK」の新製品や売れ筋商品の在庫不足が影響し同11.5%減収だった。EdTec事業は同13.9%減収だったが、ランサムウエア影響後の計画に対し想定通りに推移した。

 需要が伸び悩むサウンドも苦戦し、同10.5%減収に。システム事業もランサムウエア被害の影響により同25.0%減収だった。

 通期連結業績見通しは変更しない。引き続き構造改革を進める考えで、課題事業としていた電子辞書は新規モデルの開発を中止するとともに、サウンドはラインアップの半減や人員体制を見直し市場の縮小に対応していくことを明らかにした。会見した執行役員の田村誠治IR・財務戦略担当は「今後の事業方針に沿って柔軟に対応していく」と話した。