2025.04.23 ダイキンと日立、AIエージェントで工場設備の故障診断 試験運用を開始 10月から実用化目指す
ダイキン工業と日立製作所は今月、ダイキンの業務用空調機器を生産する堺製作所臨海工場(堺市西区)で、工場の設備故障診断を支援するAI(人工知能)エージェントの実用化に向けた試験運用を開始した。
今後、滋賀製作所(滋賀県草津市)、淀川製作所(大阪府摂津市)など国内工場に順次導入。試験運用を9月までに終え、10月以降、実用化を目指す。
自動化やデジタル化によって複雑化した生産設備で、技術レベルの高い保全技術者の育成が急務となっている。両社の協創で開発したシステムは、生成AIを活用して、経験の浅い保全技術者でも熟練と同等の判断が可能な故障診断支援を行う。試験運用では原因・対策の推定精度が90%(一般的な保全技術者と同等)、回答10秒以内という結果を得ている。
工場設備の設計図面や保全記録、配管図を知識グラフとして学習させ(OTデータ)、日立独自の設備故障原因分析プロセス「OTスキル」を生成AIに学習させる。故... (つづく)