2025.06.11 100テラバイトHDD、30年に実現へ IDEMA JAPANの高野公史会長に聞く
IDEMA JAPANの高野会長
小規模DC向けAI追い風
量子コンピューター「好機」
1956年に5メガバイトのデータを保存する巨大な記憶装置として登場したHDD(ハードディスクドライブ)は、約70年で弁当箱サイズに小型化かつ大容量化し、100テラバイトの製品も30年を目標に開発が進む。磁気ディスクを局所的にレーザーで加熱して大容量化を可能にする熱アシスト磁気記録(HAMR)技術の発展や、人工知能(AI)が稼働するデータセンター(DC)の需要が追い風だ。データストレージ業界団体IDEMA JAPANの高野公史会長に最新状況を聞いた。
DCでは複数の記憶装置が併用される。オンライン環境とつながり高速でデータの読み書きができる高帯域幅メモリー(HBM)や、フラッシュメモリーを搭載したSSDに加え、比較的低速で読み書きし、データ容量当たりのコストが低いニアライン(NL)と呼ぶHDDも使う。I... (つづく)