2025.06.20 【冷蔵庫特集】三菱電機 「真ん中野菜室」上位機を前面 「できちゃうV冷凍」搭載、食品ロス削減

「できちゃうV冷凍」を搭載したMR-MZ60M

 三菱電機は、中央が野菜室の「真ん中野菜室」の上位モデルMR-MZ60Mを前面に出していく。幅や奥行きはそのままに大容量化を図るとともに、新開発の冷凍保存した野菜を使う際に手で砕いて大きさを調整できる新機能「できちゃうV冷凍」を搭載し、野菜の使い切りと時短調理をしやすくした。

 MZ60Mは幅685ミリメートル、奥行き738ミリメートルと、大きさは2021年度モデルと同じながら602リットルの大容量を実現した。

 できちゃうV冷凍は、家庭内での食品ロスの約3割を占める野菜を無駄なく使い切るために開発。冷凍した野菜にマイナス25度の冷気を当てることで野菜を手で砕いて大きさを調節できるようにした。

 冷凍できる野菜はキャベツや玉ねぎ、小松菜、人参、ホウレン草、キノコ類など全12種類。ざく切りした野菜をジッパー付きの袋などに入れて冷凍するだけでよく、必要な時には袋越しに手で砕いてそのまま料理に使える。レシピに合わせて自由に砕け、みじん切り状態にもできる。

 「保存期間も伸び、葉物野菜を中心に食品ロス削減につなげられる上、手で砕けるため、包丁やまな板を使わずに時短調理できる」(同社)。

 レシピサイト「Nadia」と共同でオリジナルレシピも開発。冷凍野菜を砕いて作るハンバーグやぎょうざ、マーボー豆腐など、食品ロスと時短の両面から支援する。

 これまで好評の「切れちゃう瞬冷凍A.I.」も搭載。肉や魚などを解凍せずに切れて時短調理につながるだけでなく、細胞破壊を抑えておいしく保存できる。カレーやソースなどをまとめて作って保存すれば、解凍せずに、使う分だけスプーンなどですくって取り出せるため、毎日の夕飯やお弁当作りにも役立つ。

 冷凍庫にはAI(人工知能)が自動で食品の霜付きを抑える「霜ガード」も付き、食品のうまみを落とさずに長期保存が可能。同社は、野菜の使い切りと冷凍野菜のレシピ拡大、節約を訴求し、家庭での調理の課題を解決していく計画だ。