2025.06.23 大屋根リング、一部保存で2案検討 来場者「採算ラインに」 万博協会
会見する十倉会長
日本国際博覧会協会は23日、十倉雅和会長が会場内で記者会見し、閉幕後の大屋根リングの残置案を発表した。北東部200メートルか南東部350メートルの2案を検討。22日に総来場者数が900万人を突破し、チケットの販売枚数が1400万枚強になったことも公表した。
大屋根リングは、大阪・関西万博のシンボルとなっている木造建築物で全周約2025メートル、高さ約12メートル。今回、建築面積が6万1035.55平方メートルであることから、世界最大の木造建築物としてギネス世界記録に認定されている。
残置が検討されているのは、会場入り口となる東ゲートに近い北東部のリングまたは海側にかかる南東部のリング。十倉会長は閉幕後の大屋根リングについて「目に見える形で残せるように議論している。1周残すことは耐火構造の問題で費用もかかる。一部を残し、リングに上って歩ける形にする」と説明した。
チケットの販売枚数が収益性を確保できる1800万枚に近づいていることも紹介。十倉会長は「現在1400万枚強を販売しているが、運営費用が予定していたよりも掛かっている。1800万枚以上にする必要がある」と述べた。
大阪・関西万博の会期は4月13日から10月13日までの6カ月間。十倉会長は開幕後の2カ月間について「よい形でスタートを切れた。8割以上の人は『また来たい』と話している。ここ1カ月は1日平均13万人が来場しており、採算ラインになっている」と話した。