2025.06.26 【複合機ソリューション特集】エプソン販売 「スマートチャージ」が好調 省電力・省資源など評価
LM-C400
エプソン販売は、プリントやコピーの使用状況に合わせてプランや機器を選べる「エプソンのスマートチャージ」が好調だ。
「市場全体は、伸び悩んでいるが、当社はラインアップも拡充。インクジェットの高い環境性能が評価され、前年比2桁伸長で推移している。2025年度も成長を加速させる」とPオフィスMD部の臼崎健一郎課長は話す。
以前から好評の高速機帯、低速機帯に、オフィス市場の主流の40枚機、50枚機などの中速機帯を加え、ラインアップを強化している。「中速機帯はソリューション連携を強化、オフィスや自治体向けなどに確実に伸びている。昨年5月から発売しているA4機も省電力・省資源などが評価され好調。リファービッシュモデル(再生機)の市場の反応も良い」と臼崎課長。
エプソンのスマートチャージは、高速機帯の75枚機(印刷スピード/分)、100枚機(同)の「LXシリーズ」、中速機帯(40~60枚)の「LMシリーズ」、低速機帯(24枚)の「PXシリーズ」のフルラインアップをそろえている。
LMシリーズで投入したA4カラーラインインクジェット複合機「LM-C400」は、ラインヘッドを搭載し、印刷速度40枚/分の高い生産性を実現、圧倒的な低消費電力とCO₂排出量削減など優れた環境性能が評価されている。A3複合機の高生産性はそのままに、幅465ミリメートル、奥行き516ミリメートルのコンパクト化を図っている。「働き方改革でオフィスの在り方も変わり、A4機のニーズは旺盛だ。センターマシンにA3機を置き、周りをA4機にするセット提案も好評」という。
同社初のリファービッシュモデル「LX-10000R」は、低消費電力化、脱炭素化に応え、世の中の資源循環の要望に応えている。
エプソンのスマートチャージは低消費電力が評価され、「自治体をはじめ医療分野などBCP(事業継続計画)対策で導入する事例が増えている」(臼崎課長)状況だ。
臼崎課長は、佐賀県の東部に位置する神埼市の神埼市役所が新市庁舎の電力コストやCO₂排出量削減を図るため、また、福岡大学病院のトータルコスト約30%削減を実現するために、エプソンのスマートチャージを導入した事例を挙げ、「こうした事例を積極的に横展開していく」と話す。
文教市場向けに展開している「アカデミックプラン」も好調だ。現在、全国の公立の小・中学校の3割近くに導入が進んでいる。「高速機の導入が多い。先生の働き方改革、生徒の学びの向上にもつながっている」(臼崎課長)として、25年度は2ndGIGA需要も積極的に取り込む方針。
エプソンのスマートチャージで、カーボン・オフセットサービスも18日から開始した。インクジェット複合機のライフサイクル全体で排出するCO₂排出量に対して、オフセット処理を行うもの。「導入企業の脱炭素化をさらに支援していく」と臼崎課長は力を入れる。