2025.12.25 フィジカルAIとAIエージェントを統合 富士通、新技術「Fujitsu Kozuchi Physical AI 1.0」開発
富士通は24日、業務ワークフローを高度に自動化する新技術「Fujitsu Kozuchi Physical AI 1.0」を開発したと発表した。米半導体大手エヌビディアのソフトウエアスタックと富士通の技術を統合し、フィジカルAIとAIエージェントをシームレスに連携させることができる。
技術の中核となるのは、機密性の高い業務ワークフローを安全に自動化するマルチAIエージェントフレームワークだ。同フレームワークはビジュアル設計インターフェースを備え、複数のAIエージェントを組み合わせた保守性の高い業務処理を短期間で構築できる。情報保護のゲートウェイ機能も提供する。
第1弾の実装例として、富士通の大規模言語モデル「Takane」を基盤とする「Fujitsu Kozuchi AI Agent」を搭載。企業の購買部門の調達業務を自動化・効率化する特化型AIエージェントで、帳票理解、購買規約の解析、適合チェックといった業務プロセスを自動化する3種類のAIエージェントで構成されている。
実証実験では、こうしたAIエージェントを活用することで発注確認業務の工数が約50%削減される効果が確認された。また、統合されたプラットフォームにより推論速度が向上し、日々数百件規模の業務を効率化できる見込み。
富士通は今回の技術をさらに発展させ、機密性の高い業務や物理ロボットと連携した現実環境での高度なタスク処理にも対応するPhysical AI領域へと拡張する方針。







