2021.10.01 ビック、カメラブと資本業務提携カメラレンタル対象店増やす

ビックとカメラブが資本業務提携した

 ビックカメラは1日、カメラ機材の定額制(サブスクリプション)サービス「GooPass(グーパス)」を展開するカメラブ(東京都渋谷区)と資本業務提携を結んだと発表した。昨年12月から取り組んできた、カメラ購入前に持ち帰って試せる「テイクアウトレンタル」の対象店舗を、現在の3店舗から11月以降、順次増やしていく計画だ。

 カメラブとの関係は、ビックの経営資源を生かしてスタートアップとのコラボを目指す「ビックカメラアクセラレータープログラム」をきっかけにスタート。ビックカメラ渋谷東口店(東京都渋谷区)で昨年12月からカメラのレンタルサービスを始め、その後、対応店舗を増やし、現在では池袋カメラ・パソコン館(東京都豊島区)とアミュプラザくまもと店(熊本市西区)に拡大している。

 今回、資本業務提携にまで踏み込み、店頭やECでレンタルサービスの取り扱いを拡大する予定だ。それぞれのユーザーや客層を生かして事業へのシナジーにつなげるとともに、カメラユーザーの拡大を目指し、店舗を生かしたカメラセミナーなど体験型サービスでの協業も模索していく。

 現在、3店で展開しているレンタルサービスは、30~40代のカメラを趣味とするユーザー層が中心。「店内で試し撮りするお客さまは多いが、外の風景を撮ってみたいという方もいる」(ビックカメラ広報・IR室)とし、一定数レンタルしたいというニーズはあるという。今後、対象店舗を拡大することで、カメラユーザーのすそ野を広げることを目指す。

 カメラブの高坂勲社長は「ビックカメラグループのリソースを借りて、グーパスとテイクアウトレンタルのさらなる拡大を目指していく」とコメントしている。

 ビックは、スタートアップ企業に出資する総額100億円規模のファンド「ビックイノベーションキャピタル」を7月1日に設立。スタートアップの持つ先進的な技術や商品、事業アイデアなどとビックの事業基盤を融合し、SPA(製造小売り)商品の開発体制など経営課題の解決を目指している。