2022.05.25 【次世代自動車用部品・材料特集】大陽ステンレススプリング「プレホールドワッシャー」を提案

プレホールドワッシャー

 大陽ステンレススプリングは、電動化が進む自動車市場を最重点分野の一つに位置付け、積極的な新製品開発や製品ラインアップ拡充に努めている。

 同社は新製品として、ボルトの仮止め用の「プレホールドワッシャー」の提案に力を入れている。組み立て部材にボルトをセットして仮止めすることで、次工程の顧客の作業効率を大幅にアップできる製品。フラット形状のため、挿入方向を選ばない。バネ用ステンレンス材であるため、耐食・強度・保持力に優れている。ボルトサイズに合わせて、4サイズの製品をラインアップしている。

 自動車部品向け樹脂成型品のボルト穴補強に使用されるインサートブシュのハイスペック品の提案にも力を注ぐ。インサートブシュは、外周にディンプルが施され、そのへこみに樹脂が流れ込み、抜け止め、回り止めとなって樹脂補強を行う。

 インサートブシュの新タイプとして、ディンプル形状を長方形にして、樹脂の体積を増やした製品を開発した。既存品比で引抜力を1.7倍、回転保持力を1.6倍に向上。形状は円形のほか、楕円(だえん)も可能で列数も選択できる。樹脂成型品との組み合わせは、インサート、アウトサートともに対応可能。

 同社のシャフトは、高耐食性・高硬度・耐摩耗性・非磁性などの特徴を備え、外径寸法サブミクロンに対応する。相手部品とのはめ合い性、相性に優れる。段付き、ローレット、ネジきり、穴あけ加工にも対応する。

 スプリングピンは、波形(一般用)、波形(軽荷重)、ストレート形(一般用)などがそろい、材質はステンレスと鉄を豊富な品ぞろえで在庫している。

 自動車向けの樹脂成形品も、順調に生産を伸ばしている。金属部品と樹脂成型品を組み合わせて、高付加価値を生み出し提案している。

 同社は、精密金属部品の専門メーカー。環境に優しいステンレスの金属素材を中心に、バネ部品、スペーサー部品、ブシュ部品、シャフト部品、ガイド部品などを手掛ける。