2022.07.22 【家電流通総合特集】コスモス・ベリーズ牧野達代表取締役社長

BFC.netプラスのチラシ(右)とリフォームカタログ夏号BFC.netプラスのチラシ(右)とリフォームカタログ夏号

新Webツールを本格稼働、住設・リフォーム需要を確実に獲得めざす

 コスモス・ベリーズは今年、ヤマダホールディングスグループとして設立18年目を迎える。6月から住設商品新受発注システム「BFC.Netプラス」を稼働し、加盟店の新築・リフォーム需要獲得を支援している。加盟店募集のオンデマンド説明会は、多忙な業者でも1週間の好きな時間帯に視聴できる仕組みを今期からスタートした。

 2022年度(3~6月)の売り上げは、受注も含めて前年並みで、その中でエアコンが前年比109%、電子レンジが同102%、冷蔵庫が同100%と健闘している。

 メーカーからの商品不足の影響で、5~6月は、受注残を多く抱える結果となっている。電気代の値上げの中、在宅時間が増えた消費者は、エアコンや冷蔵庫の買い替えで、電気代を大幅に節約できる超省エネモデルを求める傾向が強い。

 6月30日現在の加盟店は84業種で3930会員を数える。そのうち、電器店は1511店、構成比38.4%で最も多い。燃料店796店、電気工事店289店、工務店・リフォーム店247店が続き、この4業種で72.3%を占める。

 地域密着の電器店は、今夏のような早い梅雨明けと猛暑の早期到来により、発生頻度が増えるエアコンや冷蔵庫の故障に迅速に対応できる強みを持ち、全国の加盟店拡大で最も期待する業種と見ている。

 ただ、地域電器店は今後、家電販売だけでは売り上げや新規客開拓を増やすことが難しくなる。

 このため、当社は地域電器店の住設・リフォームの需要を確実に獲得するための新しいWebツールとして、BFC.Netプラスを6月から本稼働を開始した。

取扱商品増やす

 従来の「BFC.Net」が、ヤマダホールディングスが取り扱う家電商品専用であるのに対し、BFC.Netプラスは、ヤマダホールディングスと当社が直接取り扱う住設商品が中心となる。

 住設エアコンやエアコン部材、エコキュート、IHクッキングヒーター(ビルトインタイプ)、照明器具、換気扇、レンジフード、洗面化粧台、住宅火災警報器、テレビドアホン、温水洗浄便座、宅配BOXなど、600アイテムに上る。8月末までには、1000アイテムに増やす予定だ。

 システムの便利な機能は、①新商品・特別商材・売れ筋商品などの商品情報②商品発注から在庫・納期確認③各種研修や販売ノウハウといった役立つ情報である。パソコンに加え、ダブレット端末のふれあいPadやスマートフォンで、お客さま訪問時にいつでもどこでもアクセスできる。月会費1万円で、BFC.NetもBFC.Netプラスも利用できる利点を持つ。

カタログ夏号発行

 BFC.Netプラスの稼働に合わせて、「理想のくらしリフォームカタログ」夏号を新たに発行した。風呂やトイレ、キッチン、洗面所などのリフォームをお客さまに分かりやすく紹介している。今後は、最新の住設商品を訴求するため季節毎に発行していく。

 住宅リフォーム市場は、22年に前年比2%増の6.9兆円が見込まれ、新規参入の業者も多い。当社では今年度、拡大するリフォーム関連の商材を加盟店ビジネスに取り込んでいく。

 26、27日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「リフォーム産業フェア2022」に出展する。26日の「トレンド・技術セミナー」では、本業に家電販売をプラスした暮らしまるごと提案を説明する。

 BFC.Netプラスの加盟店利用を強化するため、工務店など業種ごとにリモート説明会を9月から実施していく。

 加盟店募集のオンデマンド説明会は、特定の日時ではなく、1週間を通じていつでも見られるようにしたため、視聴者が以前の約5倍に増えて、手応えを感じている。

 ヤマダホールディングスグループとの共生によるソリューションビジネスで、ヤマダホームズの新築・リフォーム・中古住宅買い取りを紹介する事業に注力している。現在、465店の取次店を数え、住宅展示場にあるモデルルームでの新築・リフォームの勉強会を手掛けている。

 高齢化によって全国的に増えている空き家の中古住宅の市場は、環境リサイクルの課題も絡み、住宅リフォーム市場にとって大きな対象となり、加盟店に積極的に提案していきたい。