2022.11.04 ヤマハが新世代スピーカー投入、旗艦モデルの設計と技術継承

フロアスタンディングスピーカー「NS-2000A」(BP)

 ヤマハは、ZYLON(ザイロン)、ピアノの響板に使われるスプルースなどを使用した、新開発の「HARMONIOUS DIAPHRAGM(ハーモニアスダイアフラム)」を全ユニットに採用し、全帯域にわたる音色の統一を実現したフロアスタンディングスピーカー「NS-2000A」を2023年2月24日から全国で発売する。

 価格(税込み)は44万円(1台)。

 NS-2000Aでは、音速、内部損失に優れ、フラッグシップモデルの振動板でも使用されているザイロンや、ヤマハ グランドピアノの響板にも使われている木材・スプルースなどを混抄(こんしょう)した新開発のハーモニアスダイアフラムを全てのユニットに採用した。これにより、全帯域にわたって自然で正確な音色表現を実現している。

 自然な聴き心地にこだわり、スピーカーターミナルはシングルワイヤリングとし、指でしっかりホールドしやすく質感の高い真ちゅう削り出しのオリジナルパーツを採用した。

 振動板の背後で発生する不要な管共鳴を抑制するヤマハの特許技術「R.S.チャンバー」をツイーターとミッドレンジユニットの背面に装着した。ラウンド形状のキャビネット構造を採用した上、さらに独自の共鳴管「アコースティックアブソーバー」を使って定在波を打ち消し、ユニット振動への影響を排除する。

 キャビネット設計には、楽器の研究・開発などに用いられるレーザー振動計と、高度なFEM(Finite Element Method)解析を駆使した最先端のスピーカー設計技術を導入している。

 ポート端に向かって広がり方を変え、さらにひねりを加えた形状で、バスレフ型の宿命であるポートノイズ(風切り音)を低減するヤマハ独自の「ツイステッドフレアポート」を搭載した。

 外観からは一切ねじが見えない作りとした上、正面や側面はもちろん、背面に至るまで美しく仕上げられている。さらにスタンド部は、ピアノのペダルを感じさせる形状とし、十分な重量を持つアルミダイキャストを使用することで見た目の美しさに加え、音質の向上と耐転倒性を確保している。

 外観仕上げもヤマハのグランドピアノと同じ専用塗料と下地材、研磨工程による黒鏡面ピアノフィニッシュを採用した。