2023.05.11 【海外ニュース】 ams OSRAMがフォトダイオード高感度で優れた直線性

フォトダイオード

 ams OSRAMは、従来の標準的なフォトダイオードに比べ、スペクトルの緑色領域の可視光に対する高感度と、直線性の向上を含むパフォーマンス改善を実現したフォトダイオード、TOPLED D5140、SFH2202を発売した。

 新製品は複数の特性改善により、環境光による干渉の影響を大幅に低減し、受信する光信号の品質を向上することで、スマートウオッチやアクティビティートラッカー、そのほかのウエアラブルデバイスでは、心拍数や血中酸素飽和度(SpO2)のより正確な測定が可能になる。

 フォトダイオードダイ製造プロセス技術のさまざまな最適化により、同製品は同社の社内ベンチマークによると、赤外線スペクトルにおいて標準的なフォトダイオードの30倍高い直線性を達成している。また、実験室の特性評価では、血管による光の吸収の頂点と谷を追跡する技術であるフォトプレチィスモグラフィー(PPG)の心拍数測定に用いられる緑色波長での感度が大幅に向上している。

 高直線性の同製品をPPGシステムで使用することで、ウエアラブルデバイスメーカーは、強光量や環境光の強度が急速に変化する条件下でのSpO2測定で、より高精度を達成できる。

 そういった条件の典型的な例としては、ユーザーが都市部でランニングやサイクリングを行う際に、高い建物の陰に出たり入ったりする状況が挙げられる。

 TOPLED D5140、SFH2202の緑色波長に対する高い感度は、より低いLED光量でのシステム動作を可能にすることで心拍測定を改善し、高精度の測定を維持しながら、電力を節約してバッテリー持続時間を延長できる。