2023.10.17 【CEATEC 2023特集】スタートアップ&ユニバーシティエリア 国内外から企業・大学など集結 学術界と産業界のコラボ期待
スタートアップ&ユニバーシティエリア内に設置される「ピッチステージ」。新しいビジネスのアイデアを発信する
「スタートアップ&ユニバーシティエリア」では、国内外のスタートアップ企業や研究成果の社会実装を目指す大学・教育研究機関が集結する。
最新の技術やサービスを多数展示。次世代のイノベーションの源泉となる場として、学術界と産業界のコラボレーションが期待されるエリアだ。
例えば、必要な部分にインクジェットで金属を印刷する製法によるプリント基板は少ない製造工程で環境負荷の大幅削減が可能だ。
完全同期ストリーミング通信を可能にするバッテリーレス無線センサーはRFIDの信号処理技術の高度化と、独自開発の無線通信チップで実現。
カメラを用いず、赤外線とAI(人工知能)を組み合わせたセンシングでモノの位置と形を非接触・高速に把握できる近接覚センサーは、ロボットハンドへのさまざまな応用が図れる。
このほか、AIや3D技術を利用したオンラインオフィス、導光板加工技術でデザインが高輝度発光するイルミネーションパネル、眼球の微小運動を高精度に計測する小型ウエアラブル計測機など独自の技術が集まった。こうした革新的なアイデアや新しいビジネスモデルを持つさまざまな事業を開発支援するサービスも紹介する。
研究機関からは、情報通信研究機構(NICT)や物質・材料研究機構(NIMS)が出展。NICTは「起業家甲子園」などに出場したICTスタートアップやNICT発ベンチャーと共同でブース展示する。
近畿圏で産学融合を推進する関西イノベーションイニシアティブ(KSII)/都市活力研究所のブースにも、サポートしている大学発スタートアップ3社が共同出展する。
参加大学は、北海道大学、東北大学、東京大学、東京工業大学などの国公立のほか、青山学院大学、神奈川工科大学、玉川大学、東京工科大学、東京理科大学など私立大学からも多数。インド工科大学ハイデラバード校は昨年に続いての出展で、東京高専や仙台高専などの高専勢も会場で研究成果をアピールする。
「ウォーキングブレスト」は共創のプロが新進気鋭のスタートアップ企業を厳選紹介する特別プログラム。事前アンケートを基に、課題やニーズに適した同エリアの出展企業を、アジア発のグローバルコンサルティング会社「アビームコンサルティング」がピックアップして案内。効率的なマッチングを支援する。
今年もエリア内にはピッチステージを設置した。国内外のスタートアップ企業や大学研究機関の新しいビジネスのアイデアや製品、サービスを発信する。
賞金や出資、ビジネスパートナーシップなど、スタートアップが次のステップへ飛躍し成長するための契機となるような「メンタリングセッション」も開催。海外パビリオン参加出展企業によるショートプレゼンテーションもピッチステージで行う。