2023.12.13 【セミコンジャパン特集】理研計器 ガスセンサー「Fシリーズ」出展

最新の「Fシリーズセンサー」を搭載したガス検知器「GD-84D」

 理研計器は、最新のガスセンサー「Fシリーズ」を出展する。同センサーは従来比で体積が10分の1と大幅に小型化。検知原理の異なるセンサーの形状を共通化し、仕様変更にも柔軟に対応可能だ。自己診断機能を強化し、干渉影響などの性能や使用耐久性も向上した。

 Fシリーズのセンサーを搭載した「GD-84Dシリーズ」は半導体工場向けのガス検知器。センサー形状の共通化と小型化によって最大4個のセンサーを搭載可能になり、4台分(4成分)の検知器を1台に集約できる。省スペース化が図れ、施工コストも削減できる。

 ブースでは、Fシリーズに至るまでの歴代のセンサーやそれらを搭載したガス検知器、ポータブル製品の進化の歩みを代表的な製品で紹介し、ガス検知器の可能性を示す。

 「化学物質のリスクアセスメント」に関するコーナーも設置する。厚生労働省は、化学物質による労働災害の発生を防ぐため、労働安全衛生の観点から法規制を進めている。半導体工場では有機溶剤を大量に使用するが、リスクを管理する「リスクマネジメント」はあまり取り組まれていないのが現状だ。

 コーナーでは、低濃度から高濃度まで幅広く測定できる「PID方式センサー」を採用したポータブルマルチガスモニターやポータブル型マルチガス検知器などを紹介。作業者の健康被害低減の対策が重要との視点で、化学物質のリスクを見積もる方法とリスクマネジメントを提示する。

 脱炭素に向けたソリューションも提案。「RTGMS」は同社独自のガス検知警報器や熱量計を組み合わせて、特定の混合ガス組成をリアルタイムで計測できるセミオーダーのシステム。防爆や防じん・防滴にも対応できる。製品を組み合わせて必要な機能に特化したシステム構成にすることで、導入コストなどを抑えられる利点を訴える。