2024.03.06 「ロボティクス市場にAI革命を」 ルネサスが新型MPUを量産開始 画像AIアプリをエッジ処理
量産を開始した「RZ/V2H」
ルネサスエレクトロニクスが、画像AI(人工知能)アプリをエッジで処理できる高性能マイクロプロセッサー(MPU)「RZ/V2H」の量産を開始した。電力性能を従来の10倍に高めるなど、ロボティクス市場にAI革命をもたらすMPUとして展開していく。
独自のAIアクセラレーター「DRP(動的再構成プロセッサー)-AI」の新型やArmコアなどを搭載。ロボティクス制御に必要となるビジョンAIと高速リアルタイム制御をワンチップで実現している。低消費電力のため冷却ファンなどの放熱部品も不要だ。
DRP技術をAI以外にも応用。画像処理のためのオープンソース業界標準ライブラリー「OpenCV」の処理をCPUに比べて最大16倍高速化する「OpenCVアクセラレーター」も開発し、搭載している。AIと画像処理アルゴリズムの両方を高速化し、ロボット掃除機といった自律型走行ロボットに搭載する制御技術「Visual SLAM」も高い電力効率でリアルタイムに実行できる。
エンベデッドプロセッシング第一事業部のDaryl Khoo事業部長は「ビジョンAIによる目を持ち、自ら考えてリアルタイムに動ける自律型の次世代ロボット開発を可能にする」と話している。
(後日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)