2024.05.08 米JA、eVTOLの試験飛行完了 トヨタと提携、エアタクシーの商用化目指す

ジョーベン・ビバートCEO

カリフォルニア州マリーナの工場拡張を開始カリフォルニア州マリーナの工場拡張を開始

JAのeVTOLJAのeVTOL

 "空のテスラ“の異名を持つエアタクシー企業、米ジョビー・アビエイション(JA)の活動に注目が集まる。このほど同社の電動垂直離着陸機(eVTOL)2機が合計1500回の試験飛行と飛行距離3万3000マイル(約5万2800キロ)を完了、25年の商用化に向け実機に近いeVTOLを使う次の段階に移行すると発表。

 同時にトヨタ自動車との提携強化やANAホールディングスらと日本でのeVTOL離着陸場(バーティポート)設置の共同検討作業に入った。同社は22年海外の空飛ぶクルマとして初めて国土交通省から型式証明の申請が受理されている。

 JAはパイロットと4人の乗客を時速約320キロ、1回の充電で最大航続距離約240キロを飛ぶエアタクシーサービス提供をめざしている。

 同社は2009年、現在のCEOジョーベン・ビバート氏が設立、本社はカリフォルニア州サンタクルス。

 4月30日には、カリフォルニア州マリーナの公営空港内で同社にとって2番目の組み立て工場開設の起工式を行った。

 マリーナでの新施設が完成すれば年間25機のペースで生産、同時にパイロットの訓練施設、模擬飛行センター、メンテナンスセンターなども併設して商用開始に備える。

 同社の成長の背景にはトヨタ自動車との協力が欠かせない。トヨタからパワートレインやアクチュエーターなどの基幹部品の長期供給を受けるほか、20年にトヨタ自動車が資本参加、これまでに累計400万ドルがJAに投資されている。トヨタ自動車の北米統括会社(TMNA)の小川哲男CEOを昨年7月からボードメンバーに迎え入れ、トヨタとの絆の強さを強調している。(電波新聞/電波新聞デジタルで後日詳報します)