2024.05.09 半導体検査部品の新工場 山一電機がフィリピンで稼働へ 1.5倍に生産増強

第3工場の外観

第1・第2工場と第3工場の立地第1・第2工場と第3工場の立地

 山一電機がフィリピンで建設を進めていた、テストソケットなど半導体関連部品を生産する新工場が完成した。新工場の稼働で、従来に比べて生産能力は約1.5倍に拡大する。世界的に旺盛な半導体需要に応えていく狙いだ。

 フィリピンの連結子会社「プライコン・マイクロエレクトロニクス」の3つ目の工場となる。昨年5月から建設に着手し、4月23日に竣工した。投資額は土地に約9億円、工場に約11億円。

 第3工場は、鉄骨造平屋建て延床面積7065平方メートル、敷地面積3万3696平方メートルの規模。部品の製造から組立まで一貫した生産体制を構築し、品質向上を目指したトレーサビリティーシステムや、製造プロセスのモニタリングシステムを導入。ロボット化による省人化やクリーンルームでの組み立てを行う。

 1985年に設立されたプライコン社は、半導体のテストソケットやバーンインソケット、コネクター、フレキシブルプリント基板(FPC)などを生産している。フィリピンのラグナ州カブヤオ市で第1工場(延床面積8951平方メートル)と第2工場(同6408平方メートル)を展開。両工場から南に約30キロメートルのバタンガス州マルバー市に第3工場を建設した。

 山一電機は、半導体検査工程に使用されるICソケット製品や電子・電気機器向けコネクター製品をグローバルに製造・販売している。半導体テスト向けのバーンイン用ソケットでは世界トップクラスのシェアを確保している。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)