平均年齢68歳というシニア劇団の芝居を見てきた。70人入れば満杯の小劇場。12人の裁判員審議を描く法廷劇だったが、シニア団員の良さは、人生経験を踏まえ突き抜けたように演じ切るところだろうか▼シェークスピア劇を演出した故蜷川幸雄さんも晩年は埼玉を拠点にシニア劇団を指導した。若い時は激高すると灰皿を投げつけていたが「体力がなくて、今じゃスリッパを投げるのが関の山」と笑っていたのを思い出す。その後にダンサーの近藤良平さんが「集いの場」を作ろうと奮闘して...　　(つづく)