「震度7にも耐えられる強固な設備。阪神大震災でも被災しなかった」

　NTT西日本の設備本部ネットワークデザイン部の吉村勇佑主査は、通信ケーブルが張り巡らされている地下空間とう道についてこう説明する。耐震構造や防水扉などにより、災害時にネットワークを守る役割を果たしている。

　同社は22日、大阪市内でメディア向けにとう道の見学会を開催。9月1日の「防災の日」を前に災害から通信インフラを守るとう道の役割を紹介した。

　とう道は、光ファイバーや電話線などが通る地下に設けられた通信トンネル網。電話やインターネットの使用時に利用者同士や利用者とサービスプロバイダーなどを結ぶ。

　長さは約245キロメートルで、電気やガスなどを収容した共同溝と合わせると京都から神戸まで広がっている。

　西日本エリアでは、1966年から開通工事が始まった。当時から震度7に耐えられる耐震構造を採用。阪神淡路大震災の際も壁にひびが入ったものの大きな被害はなかったという。

　2013年には液状化による損壊を防ぐため、ゴム製のジョイントを導入した。

　津波や大雨による浸水を防ぐための工夫もしている。とう道内には、排水ポンプや防水扉を設置。一定の水位になると作業員に危険を知らせる避難誘導灯も備えている。(後日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)