2025.04.18 エヌビディアに厳しい視線 中国事業巡り米議会調査

エヌビディアのジェンスン・フアンCEO

 【シリコンバレー時事】米半導体大手エヌビディアに対し、米政府・議会が厳しい視線を注いでいる。9日には政府が半導体輸出制限を拡充し、16日には下院の特別委員会が人工知能(AI)半導体の輸出について問いただす書簡を送付した。中国が生成AI開発で米国を猛追する中、安全保障上の懸念が高まっている。

 背景にあるのは、中国の生成AI開発企業「ディープシーク(深度求索)」の台頭だ。同社が開発した格安で高性能をうたうAIモデルにアプリ開発者からの支持が拡大。米国の技術的な優位性が脅かされる中、同社に半導体を供給するエヌビディアへの風当たりも強くなっている。

 エヌビディアは米国の先端半導体の輸出制限を踏まえ、中国向けに性能を落とした「H20」を販売してきた。ただ米政府は9日、規制範囲を広げ、H20も輸出許可対象になると通知。同社は2~4月期決算で、在庫引...  (つづく)