2025.06.26 【複合機ソリューション特集】MPS/BPOサービス

オフィス環境の最適化が求められている

MPSセキュリティー対策で要望増

ESGが高まり拡大

 サイバー攻撃が多発している。サプライチェーンの一角を担う中堅・中小企業もターゲットにされている。オフィスのセキュリティー環境を最適化するニーズは、日増しに高まっている。

 オフィスのプリント環境の最適化を実現するアウトソーシングサービス「MPS(マネージドプリントサービス)」が、今、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)の高まりを背景に拡大している。

 富士フイルムビジネスイノベーションでは、MPS Guardiaを提供している。オフィスの出力状況を可視化し、最適な出力環境を実現する。継続的な改善活動でコストの最適化とセキュアな環境を継続する。

 ビジネスソリューション事業本部マーケティング部の佐谷哲サービス企画グループ企画3グループ長は「事業環境の変化に柔軟に対応することが重要だ。ガバナンスの強化、セキュリティー対策でMPS Guardiaの要望が増えている。サイバーセキュリティー対策などで法令対応を強化する動きの高まりが背景にある」と話す。

 MPSは、オフィスの複合機やプリンターなどをはじめとする出力環境の改善と運用管理などトータルでサポートするアウトソーシングサービス。

 出力環境の最適化と出力の管理業務を支援する「コストコントロール」、出力機器の稼働情報の自動取得と迅速な対応を行う「プロアクティブサポート」、サービス稼働状況の確認やさまざまな依頼ができるポータルの提供などの「ユーザビリティー」、出力機器をリモートで集中管理し、出力のガバナンスとセキュリティー管理するサービスの提供などに加え、「ECO推進機能」などサービスを拡充している。

 「今後は、生成AI(人工知能)との連携なども考えていく必要がある」と佐谷氏は話す。

 リコーは、お客の経営課題である「コスト削減および生産性向上」を目的として、オフィスの出力環境と運用管理をトータルでサポートしている。

 キヤノンは全世界共通のマネージドサービス「キヤノン・マネージド・ドキュメント・サービス」を提供している。国内販社のキヤノンマーケティングジャパンでは、企業の業務を受託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを強化している。

 昨年、業種に特化したBPOサービスに強みを持つプリマジェストを子会社化、BPO事業の拡大を図る。

 コニカミノルタは、「コニカミノルタOPS」を早くから展開、グローバル実績を上げている。OPS(オプティマイズド・プリント・サービス)の名称で、MPSを提供している。

 エプソン販売は、複合機の消費電力削減・適正配置のニーズに対応、出力アセスメントサービスに注力している。