2025.12.18 きんでん、ハイレゾと提携 データセンター向け冷却技術を共同開発 

 総合設備エンジニアリング企業のきんでんとデータセンターを運営するハイレゾ(東京都新宿区)は17日、資本業務提携契約を締結したと発表した。今回の提携を機に両社は、AI(人工知能)開発用GPU(画像処理半導体)データセンター(DC)の発展に不可欠な水冷・液冷方式での冷却技術の共同開発を進める。 

 近年、高度なAI開発の需要拡大に伴い、DCではGPUの高密度化が進んでおり、これにより発熱量と消費電力が大幅に増加している。また、主流の空冷方式による冷却では、増加する発熱量に対応することが難しく、冷却効率において技術的な限界が顕在化しつつある。そのため、より高効率な冷却技術の確立が重要な課題となっている。 

 きんでんはDC関連分野を含む建設工事で培った豊富な知見・技術を保有。ハイレゾはAI開発などに必要な計算資源であるGPUの提供に特化したデータセンターを地方で運営し、膨大な計算処理を高速化するクラウドサービス「GPUSOROBAN」を低コストで提供してきた。さらに、データセンターの建設からサーバーの実装やクラウドサービスの提供までを一貫して自社設計で行っている。 

 きんでんが持つ空調・衛生設備に関する知見・技術に、ハイレゾが持つ低コスト・高効率なデータセンターの設計ノウハウを組み合わせることで、AI開発用GPUデータセンターの水冷・液冷方式の冷却技術構築を目指す。両社は高効率な冷却技術の開発に注力し、ともにGPUデータセンターの持続可能なインフラの構築を推進していく。