2026.03.23 【電子部品メーカー/商社 中国・台湾拠点特集】ケル 中国国内売り上げが好調に拡大

科陸電子貿易(上海)&科陸電子(香港)有限公司 馬場副総経理科陸電子貿易(上海)&科陸電子(香港)有限公司 馬場副総経理

 ケルは、上海と香港に販売法人を開設し、中国国内市場の開拓に力を入れており、中国ローカル顧客向けビジネスを順調に拡大している。上海法人「科陸電子貿易(上海)有限公司」と香港法人「科陸電子(香港)有限公司」の副総経理を兼務する馬場隆行副総経理は中国での事業方針について、「われわれの役割は中国国内での売り上げ拡大。新しい商品の拡販、新しい市場の開拓による参入拡大に努めている」と話す。

 上海法人は2008年1月に設立され、現在は三つの分公司(深圳、成都、武漢)を合わせ21人体制で中国市場をカバー。上海にはセールスエンジニアも在籍する。香港法人は17年6月に設立され、3人が在籍する。

 同社の中国売り上げは順調に拡大しており、25年度(12月期)売り上げは前期比約25%増と大きく増加した。26年度も前期比17%増を計画する。馬場副総経理は最近の動向について「中国ローカル顧客向け売り上げが順調に伸びている。

かつては日本からの移管ビジネスが多かったが、現在はローカル顧客への直接スペックインが増えており、売り上げに占めるローカル顧客向け比率は約6割に達する。26年度は7割程度まで上昇する見込み」と話す。

 製品別では、細線同軸コネクターがドローンや画像機器向けに増加。車載フローティングコネクターも伸長している。

 26年度の展開について馬場副総経理は「フローティングコネクターや細線同軸コネクターを中心に、高速伝送用部品やハイパワー系商品の提案にも力を入れる。市場別では、車載、工業機器、画像機器、医療機器、通信機器などの新市場開拓を進める。バッテリーやロボットなどにも注力する」と話す。事業規模拡大に合わせ、人員増強も順次進める方針。

 同社は25年に珠海市に新工場を稼働させた。中国市場向けの地産地消拠点として開設したもので、リードタイム1カ月以内を目標に展開している。

 ケルは中期経営計画目標に、30年度(31年3月期)グループ売上高200億円を掲げ、その中で海外売り上げ拡大を方針に打ち出している。馬場副総経理は「中計達成に向け、中国売り上げは今後も毎年10%以上の成長を目指す」と力を込めた。