2026.03.21 半導体製造装置のAAT、シンガポールに0.1ナノ対応の開発拠点開設

18日に行われたAPICの開所式(左から2人目がリチャード・ヤンCEO)

APIC内のクリーンルームAPIC内のクリーンルーム

 シンガポールの半導体製造装置開発企業、アプライド・オングストローム・テクノロジー(AAT)は、シンガポール北部のYishun(イーシュン)工業団地に同装置向けの研究開発拠点を完成させ、18日に開所式を行った。式典には政府幹部のほか、産業界や学界の関係者らが多数が出席した。AATは「Deep Tech(ディープテック)」と呼ばれる2022年設立の技術開発企業。

 今回開設した研究開発拠点「Atomic Precision Innovation Center(APIC)」の延べ床面積は、研究棟と実験棟の合計で約930㎡。主に、最初からAI(人工知能)対応を組み込んだ次世代半導体製造装置向けの技術開発を行い、この中に「Class100」レベルの約186㎡のクリーンルームが設置されている。エッチング装置の前工程や試験、組み立てなどの工程を同じ施設内で行える設計となっている。

 APICでは、原子スケール計測技術の開発、量子デバイス・材料の試験ラボ、産学連携による共同開発拠点の整備などを主な研究内容としている。これにより、「来るべきAI時代」に対応し、線幅 0.1 nm(ナノメートル)というオングストローム領域の超微細加工の実現に備える。

 ラム・リサーチやインテルに在籍経験のあるリチャード・ヤンCEOは「APICの開設はAATの技術基盤を次のステージに引き上げる重要な役目。APICを通じてアジア地域との連携を強化、その成果を社会に実装していく」と語っている。