2026.03.25 岩谷産業、「水素エネルギーフォーラム」が活況 社会実装が焦点に

盛況だった第19回水素エネルギーフォーラム

開会のあいさつを行う岩谷産業の間島寛社長開会のあいさつを行う岩谷産業の間島寛社長

 岩谷産業は24日、大阪市内で「第19回水素エネルギーフォーラム」を開催した。水素産業に関心を寄せる企業や団体、大学関係者など507人が熱心に聴講した。講演のタイトルは「変化する事業環境と水素の社会実装に向けた挑戦」。

 同社は、水素の社会実装に向けて長年取り組んでおり、大阪・関西万博でも水素燃料電池船「まほろば」を運航している。同社主催の水素関連フォーラムは、2006年から東京と大阪の2カ所で継続的に開かれ、18回目は3月4日に東京で開催した。

 開会のあいさつで同社の間島寛社長は「水素社会推進法の施行により水素の将来ビジョンが明確になった。当社も水素を『つくる』『はこぶ』『ためる』『つかう』の全領域で事業を推進している」と、自社の活動とフォーラム開催の意義について説明。次いで、資源エネルギー庁水素・燃料電池戦略室の宇田川法也室長が、水素政策の動向について紹介した。

 投資会社のアドバンテッジパートナーズのリチャード・フォルソム代表パートナーは、最近の水素を巡る世界情勢に言及。「トランプ政権により環境関連政策の縮小が懸念されるが、今冬のダボス会議に出席した限り、落ち込みは感じなかった。逆に水素への関心の高さを痛感した」と、世界を取り巻く水素の現状を紹介した。また、九州大学の佐々木一成副学長は、水素普及に向けて産官学連携の重要性と九州大学の役割を紹介し、最後に「50~100年後も九州大学は水素と取り組む」と決意を述べた。

 フォーラムでは、企業や自治体の取り組みにも焦点が当たり、三菱重工業ガスタービン技術部の谷村聡技監・技師長が水素ガスタービンの社会実装について解説。東京都産業労働局新エネルギー政策部新エネルギー推進課の池田千賀子課長は、水素エネルギーの普及拡大に向けた都の取り組みについて説明した。