2026.04.08 ボーダフォン・アイデアとBSNL、通信インフラの共有に向け協議 インドで経営立て直しへ

インドで、通信事業者がインフラ共有に向けて協議する動きが表面化(写真はイメージ)

 インドで携帯電話シェア3位のVodafone Idea(ボーダフォン・アイデア)と、4位の国営企業BSNL(Bharat Sanchar Nigam Limited)が双方の通信インフラを共有する方向で協議を開始した。複数の地元メディアによると、競争激化のインド市場で経営基盤の立て直しを急ぐ。

 両社は議会に提出した報告者の中でインフラ共有の計画を示しており、インド通信省(DOT)も確認しているという。

 電気通信規制庁(TRAI)の公式データによると、ボーダフォン・アイデアの1月末の携帯電話加入者数は1億9480万人で、国内で約13%のシェアを確保し3位に位置する。これに続くBSNLは9300万人の加入者を抱え、シェアは7%となる。

 報告書によると、両社の協議は無線塔の共有以外に、基地局や光ファイバー施設などネットワーク設備も共同で保有する「アクティブインフラ共有」に及んでいる。政府もインフラ共有には前向きだ。政府は、追徴金や利息支払いで経営が悪化したボーダフォン・アイデアに、23年に初めて23%の資本を注入。25年には、追加出資して49%にまで拡大している。BSNLは完全な政府子会社だ。2社はインフラの共有でコストを削減し、カバーエリアの拡大を目指す。「上位2社による寡占阻止」というのが政府の思惑だ。

 インドの通信事業者の経営環境は厳しい。協議中の両社とも加入者数の減少、ARPU(加入者単価)の伸び悩みなどで苦しい。最大手のReliance Jio(リライアンス・ジオ)や2番手のBharti Airtel(バルティ・エアテル)に押されており、収益力の低下が続いている。

 さらにボーダフォン・アイデアは、25年に高速通信規格「5G」サービスを開始した。BSNLは昨年、政府の再生支援策を受けながら通信規格「4G」のサービスを全土に広げたものの、設備の更新が遅れている。

 政府は、インフラ共有を足がかりに「第3極」を創り出し、上位2社との3社体制を構築することも視野に入れている。