ムード歌謡一筋の歌手・黒木じゅんが、デビュー30周年記念シングル「離れても」（テイチクエンタテインメント）を発売した。

　黒木は、1991年に唐木淳として「やせがまん」でデビュー。同年、日本レコード大賞最優秀新人賞をはじめ、さまざまな新人賞全13タイトルを受賞するなど注目を集めた。

　同作について黒木は、「華やかなトランペットの音色が心地よく響き、ムード歌謡の王道的な秘めた恋模様がつづられたジャージーな雰囲気の楽曲」とコメントした。

　現在黒木はデビューして31年目の55歳。「霧にむせぶ夜」（68年発売）で知られる歌手で父親の黒木憲が病に倒れたのもデビュー31年目の55歳の時だった。黒木は、「父にとって、55歳で歌えなくなってしまったことがどんなにも無念だったことかと、父が倒れた年齢と同じ歳になり改めて強く思う。『おやじが越えられなかった30周年を迎えたよ。おやじの分まで頑張るよ。いつも見守ってくれてありがとう』と、天国の父へ報告した」と語った。

　コロナ禍で、生の歌声を披露する機会が激減しているが、「ファンの皆さまのおかげで30周年。必ずコンサートなどでお目にかかれる日が来ることを信じています。父の遺志も引き継ぎ、今後もムード歌謡一筋に励んでまいります」と黒木はファンへメッセージを送った。