2021.08.27 キヤノンITS製薬企業の安全管理部門とMR向けにクラウドサービス提供

短期間での導入が可能

 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、製薬企業の安全管理部門と医薬情報担当者(MR)向けに「PVLink Report Manager Cloud(ピーブイリンクレポートマネージャークラウド)」を23日から提供開始した。

 製薬企業は、医薬品の副作用と疑われる症例を確認した場合、厚生労働省所轄の医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告する義務がある。2020年度のPMDAに対する医薬品の副作用等報告数は約65万件あり、膨大な症例情報の収集および評価を行う製薬企業の安全管理部門では、業務効率化と負荷軽減のため安全性情報進捗管理システムの導入ニーズが高まっている。

 しかし、症例情報の収集項目は取扱商品ごとに多岐にわたり、個社に合わせて要件定義を行うシステム開発では、導入までに時間がかかることが問題だった。また、製薬企業のシステム構築においては、開発プロセスの検証と文書化がガイドラインとして定められている。製薬企業が自社でシステムを開発し、維持管理・運用することは大きな負荷となっている。

 今回、キヤノンITSでは、製薬企業の安全性情報の進捗管理に必要な機能を標準化し、自社クラウドサービス「SOLTAGE(ソルテージ)」を活用したPVLink Report Manager Cloud(ピーブイリンクレポートマネージャークラウド)の提供を開始した。

 報告・収集・進捗管理・調査・個別症例安全性報告(ICSR)連携など安全性情報管理業務に必要な機能を一式備えており、要件定義にかかる時間を短縮できるため、短期間での導入が可能になる。システムの導入から保守サポートまでワンストップで提供する。