2021.09.24 【九州・山口産業特集】QUESTセミナーなどで人材育成

芦原 理事長

 QUEST(福岡市早良区、芦原秀一理事長)は、新人研修やサイバーセキュリティーのセミナーなど、先端技術教育と人材育成を中心に事業を進めている。

 上期は新人教育に注力。C言語、ワンボードマイコンなど組み込みシステムが中心だが、「システム開発の基礎」ではウェブ開発のステップを一通り学び、プロセスを知って体験することで、ポイントを学んでもらった。AI関連の講座は好評で、数学入門といった基礎を含めて実施し、下期も計画している。

 サイバーセキュリティー系のセミナーを下期は企画中で、会員の協栄エレクトロニクスが主催し、QUESTは講座内容を支援する。

 サイバーセキュリティーでは、QUESTが入居する福岡ソフトリサーチパーク(SRP)と連携したオンライン講座も秋にシリーズで検討している。

 ランサムウエアの被害は増加しており、「サーバーが使えなくなって身代金を要求されたり、決算を遅らせた企業もある。2031年には全世界で被害額が28兆円という米国の会社の予想も出ている」(馬場伸一事務局長)とセキュリティーの重要性を訴求する。

 IoTでもセキュリティーが大事だが「ウェブとIoTの両方を見ることができる人は少ない」(馬場事務局長)という。

 協栄エレクトロニクスのセミナーでは、侵入後のダメージなどを制御するエンドポイントセキュリティーなどを取り上げている。

 組み込みソフトウエアの設計技術を競う「ETロボコン」ではQUESTが九州北部の実行委員会事務局を務めている。今年は10月3日に地区大会をオンラインで開催、SRPビル1階のSOILから配信する。

 三つのクラスがあり、九州北・南部大会として21チームが参加。アドバンストクラスはブロック制のため沖縄からも2チームが参加し、Zoomウェビナーで観戦できる。入賞チームは11月21/22日の全国大会へ出場予定だ。

 10月15日には「ものづくりフェア」でETロボコンの紹介も予定されている。