2021.10.18 【電波時評】映画「MINAMATA」が伝えるもの

 熊本県南部の漁村で起きた国内最大の公害病、水俣病の事件を世界に告発した写真家の物語が映画化された。俳優ジョニー・デップが製作、主演した「MINAMATA-ミナマタ-」(アンドリュー・レヴィタス監督)で、9月下旬から全国公開され、じわじわと話題を集めている。

 映画は1971年から3年間、水俣に暮らし、後に写真集「MINAMATA」(75年)に結実させたアメリカ人写真家、W・ユージン・スミス(18~78年)と当時の妻アイリーン・...  (つづく)