2021.10.19 【CEATEC特集】 メインイベントきょうから4日間開催完全オンライン形式 コンファレンスなど多彩

 日本最大規模のCPS/IoT総合展「CEATEC 2021 ONLINE(第22回)」(主催=電子情報技術産業協会〈JEITA〉)のメインイベントがきょう19日から22日までの4日間、開催される。今年の開催スローガンは「ニューノーマル社会と共に歩むCEATEC」。今年のCEATECは、コロナ禍により初のオンライン開催となった昨年に続き、2年連続での完全オンライン形式となり、オンライン上の会場(ウェブサイト)で展示エリアとコンファレンスの映像を展開する。社会全体のデジタルシフトが加速し、脱炭素へのニーズも高まる中で、IT・エレクトロニクス業界への期待は一層高まっている。今年のCEATECは、日本を代表する電機メーカーや電子部品メーカー、IT関連企業、および多くのスタートアップ企業などが集結し、出展者と参加者がニューノーマル時代を考え共創する場として開催される。

 CEATECは2000年にスタートし、今年で22回目。16年にそれまでのIT・エレクトロニクス総合展から、これらの新時代に向けた技術やサービスを紹介する「CPS/IoT Exhibition」へとコンセプトを変更し、6回目となる。そして19年の第20回開催で、展示会名称を従来の「CEATEC JAPAN」から「CEATEC」に変更した。

 現在のCEATECは、あらゆる産業・業界による「CPS/IoT」と「共創」をテーマとした、ビジネス創出のための人と技術が一堂に会する場として、「Society5.0」の実現を目指したイベントとして位置付けられている。

 CEATECは00年の展示会スタート以降、毎年、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されてきたが、20年は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を考慮して、史上初のオンライン形式で開催された。

 今年のCEATECは、当初は幕張メッセ会場でのリアル展とオンライン展を組み合わせたハイブリッド形式での開催が準備されていたが、新型コロナ感染状況など踏まえ、再度、完全オンライン形式での開催に変更された。完全オンライン開催は2年連続となる。

 CEATEC 2021 ONLINEの開催テーマは「つながる社会、共創する未来」。推進スローガンは「ニューノーマル社会と共に歩むCEATEC」。

 今年は、ウィズコロナにおけるSociety5.0の実現に向けた四つのテーマ(カーボンニュートラル、スーパーシティ/スマートシティ、モビリティ、5G)を重点テーマに掲げて開催される。

 出展者は、大手電機メーカーや主要電子部品メーカー、情報通信関連企業などをはじめ異業種企業、国内外のスタートアップ企業、大学関係、研究機関など多彩な企業・団体が出展する。

 開催日程は五つのフェーズで展開される。第1フェーズの「プレイベント」(9月9~30日)では四つの重点テーマに基づくコンファレンスを実施。第2フェーズの「オープニングイベント」(10月15日)にはオープニングメッセージ&オープニングキーノートスピーチを発信した。第3フェーズの「メディアデー」(10月18日)に続き、きょう19日から22日までが第4フェーズの「メインイベント」となり、各出展者が一斉に情報を公開する。第5フェーズの「アフターイベント」(11月末まで)でもアーカイブ情報を発信する。

 今年のCEATECでは、システム障害防止のために入場登録システムを刷新した。お問い合わせチャット機能の拡充など、出展者と来場者間のコミュニケーションツールの強化も図り、また、オンラインでの来場者に展示会ならではの熱気が伝わるよう、リアルタイムで来場者状況などを見える化するシステムを構築した。

 コンファレンス関連では、今年はCES主催者(ゲーリー・シャピロ コンシューマー・テクノロジー・アソシエーション・プレジデント&CEO)とIFA主催者(イエンズ・ハイテッカー メッセ・ベルリンIFAエグゼクティブディレクター)、モバイルワールドコングレス主催者(マッツ・グランリド GSMAディレクター・ジェネラル)が登壇することも大きなトピックとなっている。

 今年のCEATECは、訪問者が実際の展示製品に直接触れたりすることができない半面、訪問者はどこにいても好きなタイミングで展示会にアクセスすることができる。

 会場は「企業エリア」「Society5.0エリア」「Co-Creation PARK」の3エリアを中心に、このほか「コンファレンスエリア」などで構成され、来場者は各エリアに自由にアクセスできる。

 主催者発表によると、今年のCEATECの来場者数目標は、15万人超を目指しているという。

 なお、CEATECの主催団体は、今年から主催がJEITA、共催が情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)とソフトウェア協会(SAJ)になった(前回までは、CEATEC実施協議会主催)。入場無料。