2021.12.27 HPE 22年度事業方針 エッジからクラウドまで アズ ア サービス拡大

22年度の事業戦略を語る望月社長

22年度の事業戦略を語る望月社長22年度の事業戦略を語る望月社長

 日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、このほど「HPE2022年度事業方針」を発表した。望月弘一社長は「テクノロジーのas a service(アズ ア サービス)需要が急速に増加する中で、HPEの戦略はエッジ、クラウド、データの三つのトレンドとともにある」と語り、22年度は“EDGE-TO-CLOUD COMPANY”として「データファーストモダナイゼーションを実現、お客さまのビジネス変革と持続可能な社会に貢献していく」と強調した。

 オンラインとリアルのハイブリッド開催となった22年度事業方針説明会で、望月社長はグローバルなHPEの21年度(20年11月~21年10月)の通期業績について「EDGE-TO-CLOUD戦略が全ての事業の勢いを加速させた」と説明。受注は通年の需要拡大により前年同期比16%増、売上高は同3%増も278億ドルだった。

 主要事業では、コア事業がコンピュートの受注が前年比10%以上、ストレージが同1桁台後半、サービス事業のHPE Pointnextが同1桁半ばの成長を見せたほか、成長事業と位置付けるインテリジェントエッジの受注が2桁成長、売り上げで同13%増と好調だった。

 さらに注力領域のas a serviceへの転換が奏功、受注は前年比61%増の大幅な成長を見せ、同年度の新規契約社数は300社を超え、総数が1250社を超えた。

 22年度は、エッジ、クラウド、データにフォーカス、as a serviceへの転換を加速させる。望月社長は、“EDGE-TO-CLOUD COMPANY”として、「データファーストモダナイゼーションを前面に打ち出したプラットフォームを提供、お客さまのビジネス変革と持続可能な社会に貢献していく」と強調。特に日本市場では5G/IoT、ハイブリッドクラウド、データマネジメント&AI、デジタルワークプレイスに注力していく方針。

 5G/IoTでは、HPE 5G Core Stackによるローカル5G接続環境の提供、Aruba(アル-バ)IoT接続とセキュリティー環境の提供、用途特化型サーバーによるハイパフォーマンス エッジ コンピューティングとパートナーエコシステムの拡大に取り組む。ハイブリッドクラウドでは、GreenLake Lighthouseの国内展開、マルチクラウド時代に即した人材育成を、データマネジメント&AIでは、Ezmeral(エズメラル)ソリューションの販売拡大、GreenLake for HPC、Cray AIソリューションの販売拡大、AIパートナーエコシステムにそれぞれ注力。デジタルワークプレイスでは、ゼロトラストの本格検討のためのリファレンスモデルの提供など、コロナ後を見据えた環境の構築に力を入れる。

 このほか、EDGE-TO-CLOUD実現に向けた戦略的パートナーシップの強化、カーボンニュートラルに向けた循環型低酸素社会への移行をリードする取り組みを強化していく。