2022.05.05 JAXAが月探査ロボ、国産モーター採用も三菱・ソニー・タカラトミーら参画

 JAXA(宇宙航空開発研究機構)が月着陸をめざすプロジェクトで、超小型の探査ロボットの活用が計画されている。三菱電機やソニーグループ、タカラトミーなどが協力。月面で狙った場所に降り立つとともに、傾斜や砂といった環境の中で活躍する「変形型月面ロボット」として運用をめざす。

 「はやぶさ2」などは精密なタッチダウンを実現しているが、小惑星の重力は月や地球と比べてはるかに小さいため、ゆっくり接近したり再上昇したりもできる。それに対し、今回は重力が一定程度ある難しい環境の中、小型の月着陸機でピンポイント着陸の技術実証をめざす形になる。

 月面を動くロボットは「LEV」と呼ばれ、月面を跳躍しながら自在に移動探査するLEV-1と、分離カメラとして2輪走行もできるLEV-2からなる。

 LEV-1は、これまでの成果を継承しつつ発展。探査機の状況を記録するセンサー類を搭載。従来は海外製が使われていたモーターで、国産が採用されるのも特徴。重力が小さいことを踏まえ、「跳躍」する機能を搭載する。

 LEV-2は、愛称SORA-Q(ソラキュー)。着陸後に変形し、自動で走行。カメラ2台を備え、探査機や周辺の撮影・観測ができる。

(6日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)