2022.06.23 【カーエンターテインメント特集】カナック企画純正サウンドアップ用コード

純正サウンドアップ用コード

金子 社長金子 社長

簡単接続で音質を改善

 カナック企画は、カーナビゲーションシステムやカーオーディオの取り付けキットで長年培ってきたノウハウを生かし、純正オーディオの音を手軽に改善する提案を始める。新型車の多くは純正ナビやディスプレーオーディオが装着され、スピーカーなどの交換も簡単にできなくなってきてきている。新たに開発したキットにより、低コストで飛躍的に純正オーディオの音質改善ができるようになる。

 新開発した「純正サウンドアップ用コード」は、国産自動車メーカーでスピーカーやオーディオのヘッドユニットを簡単に交換できない車種の音質を簡単に高音質化できる変換コードになる。多くの車種はナビやディスプレーオーディオのヘッドユニットの配線は背面でコネクター接続されている。開発したコードはヘッドユニットと純正コードとの間に接続することで、外部のアンプやサブウーハーへの接続を簡単にできるようにする。

 最近の新型車はナビやオーディオなどが純正品から簡単に交換できないものがあったり、一部の車種ではスピーカーも取り外しできない金具で留められていたり、簡単にオーディオシステムを交換できなくなったりしている。金子高一郎社長は「クルマが好きで若い時に改造していた中高年層の中には、音を良くするためのチューニングなどを諦めてしまっている人も多いのではないか」と話す。

 新製品は、こうした層に音質アップのチューニングをしてほしいという思いと、高音質なカーオーディオに触れたことのない若者層に対して、手軽に良い音に触れてほしいという思いから開発した。スローガンは「壮年よ、昔の音を思い出せ。青年よ、新しい音を知れ。」。

 新製品は純正のヘッドユニット裏のコードにコネクターを挟み込むだけで、市販の外部アンプ、チューンアップウーハー、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)を接続できるようになる。トヨタ、マツダ、ホンダ車用で13モデルを7月中旬から発売する。2001年以降の車種でトヨタ車の80%、マツダ車の80%、ホンダ車の40%をカバーできるという。

 価格は実勢で1万円以下を想定している。市販のアンプ付きチューンアップウーハーであれば取り付け費を含めても5万円程度で音質を向上できる。金子社長は「外部アンプを接続するだけでも、純正スピーカーでも見違えるような音質向上が図れる」と話す。チューンアップウーハーを接続すれば純正スピーカーの物足りない中低音を補えるため、厚みのある迫力ある音が楽しめる。

 市販ナビで8インチや9インチの大画面化が進んでいることから、同社はこの数年、人気車種を中心に大画面ナビの取り付けキットを増やしている。駐車時の安全を実現する全方位駐車支援システム「サテライトビューカメラ」も好評だ。この1年は、トヨタ車で導入が進むディスプレーオーディオへの対応も進めている。

 夏商戦に向けては新製品の純正サウンドアップ用コードを前面に出し、音質改善の提案を加速させる構えだ。