2022.10.26 【計測展2022 OSAKA特集】YOKOGAWA DXで革新的なモノづくり 4社合同でソリューション展示
YOKOGAWA(横河グループ)は、横河電機、横河ソリューションサービス、横河計測に、10月に営業開始した横河デジタルが新たに加わり、4社合同で展示する。
「DXによる革新的なMONODZUKURIの実践」をテーマに、測る力とつなぐ力で価値を共創し、新たなモノづくりの革新と持続的な成長への貢献に向けたソリューションを紹介。サイバーとリアルの融合として、「IT/OTコンバージェンス」のコンセプトを強く打ち出す。
ブースでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)とカーボンニュートラルの課題に対し、「操業KAIZEN(改善)ソリューション」を紹介。人工知能(AI)と熟練の知見を生かして事前情報で段取りを調整したり、運転中の管理ポイントの逸脱を検知するなどして、最終品質を予測して対策を取るといった、「変化に追従できるモノづくり」への進化を提示する。
人手不足が深刻化する中、保全業務の効率化と質の向上という二つの課題に応えるため提案するのは「設備監視ソリューション」。巡回点検にセンサーによるデータ収集の自動化を加え、設備の劣化傾向を予測して突発的な故障を防止し、保全業務の質向上を図る。
見どころの一つは「音データを基にした製造業パイプラインの詰まり予知・予兆診断システム」の展示。事前に「詰まり」に起因した計画外の生産プロセスのダウンやプラントの停止を防ぐため、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と取り組む実証実験の紹介だ。
化学製品の製造プロセスで、パイプラインからの詰まりの音をマイクで収音して、AIで解析。パイプ内の状態変化を検知可能な音モデルを開発することを目指す。会場では犬型ロボットにカメラとマイクを搭載し、巡回収音を行うイメージで実演する予定。
グループでDXのコンサルティングを担う横河デジタルは、発足後最初の展示会。「横河クラウド」でOT領域のDX実現を提唱する。
横河計測からは、統合計測プラットフォームを用いて、電力計やオシロスコープなどの測定データを同一時間軸で観測し、データ間の比較解析を可能にするソリューションを出展。プラントで使われている差圧伝送器の校正などに用いられているデジタル圧力計を展示し、圧力校正作業の業務改善を訴求する。