2022.11.16 【Inter BEE特集】松栄電子研究所 〈紙上参加〉 放送中継局遠隔監視制御装置 北海道など20社強に納入実績 FM局の中継局に導入提案
クラウド対応の遠隔監視制御装置
松栄電子研究所(愛知県豊明市、王焱社長)は、自社開発の主力として、国内の放送局向けに、監視制御装置、電波監視装置、CNモニター、送信所リモコン装置などを開発・販売している。
特に、放送中継局遠隔監視制御装置は、北海道、東北、九州などを中心に、民放テレビ・ラジオ局、FM局など20社強に納入実績を持つ。
同社が納入実績のある民放局は、北海道全局、青森県4局、東北放送(仙台市)、福岡県全局、熊本県全局。最近、長野放送に3台の納入が決定している。
民放の中継局は、地上デジタル放送に完全移行した2011年前の2005年から2010年までに設備改修が活発に行われた。耐用年数が約10年と言われ、現在リプレース需要が出始めている。
サーバーの通信事業を手掛けるNTTドコモのFOMA(3G)が2026年3月に終了するのに伴い、中継局のシステムの改修が本格化してきた。
今後は、放送局がサーバーを持つ必要がなくなり、4Gや5G対応の通信設備によるクラウドデータセンターの利用が普及する事態が増えることが予想される。
また、FM局の中継局も、山の陰で電波受信が影響を受ける局が多いと言われ、遠隔監視制御装置の導入を提案していく。
昨年開発したクラウド対応の監視制御サーバーは、同社が担当するため、放送局のサーバーの管理・保守の手間は不要で、簡単に新システムを導入できる。
電波モニターはDTSインサイト(旧横河電機)製および同社製CMモニター。中継局からのデータは、データベースに保存する。
Web画面で常時監視および制御を行う。異常発生時には、Web画面の音声情報出力とメール送信によって知らせる。
同社がサーバーのメンテナンスを行い、Web画面表示異常の確認を毎日行う。