旭工芸は、8ミリメートル幅テープ、プラスチックエンボステープを主力に、各種SMD（表面実装部品）向けのキャリアテープを手掛けている。スマートフォンやモジュール向けの超小型チップから、自動車、産業機器向けの大型チップや高信頼性チップ向けまで、高品質で最適なキャリアテープを生産、供給する。

　同社のエンボスキャリアテープ／紙キャリアテープは、独自製法により、幅広いニーズに対応し、安定した品質と短納期での供給を実現している。

　小型SMD向けの8ミリメートル幅テープは、汎用（はんよう）サイズから0603サイズ（0.6×0.3ミリメートル）および0402サイズ（0.4×0.2ミリメートル）といった超小型チップ部品用まで総合的に対応。8ミリメートル幅キャリアテープは紙テープのパンチ品、プレス品、フィルムテープのパンチ品、エンボス品を供給する。紙テープは0402～3817サイズのチップ部品に対応。トラバース巻で1600～4800メートルの長尺巻が可能で、テーピング工程での生産性、低コスト化を推進できる。

　大量に使用されるチップ積層セラミックコンデンサー（MLCC）やチップ抵抗器向けについては、特に0603および0402サイズ用の受注比率が高まりつつある。両サイズは、スマホをはじめ、各種モジュール、さらに最近では第5世代移動通信規格5Gおよび関連のIoTなどに向けても需要が増加している。

　自動車向けSMDは、小型で、高耐熱、耐振動・衝撃性など、特有の要求事項を満足した多彩な高信頼性タイプの需要が伸びている。同社におけるキャリアテープ事業においても高信頼性の大型SMD向けの受注も活発化している。

　特にチップ抵抗器用については、低抵抗器チップ、高電力チップ、耐サージチップ、耐硫化チップ向けなど多様化している。

　半導体パッケージ用プラスチックエンボス品は、8～56ミリメートル幅テープでの供給が可能。高密度実装用から異型チップ、大型SMD、チップLED、さらにはメモリーやパワーデバイスなど、パッケージの多様化が進む半導体デバイスまで、さまざまな種類のSMDをテーピングできる。

　同社は、半導体の高集積化に向けてパッケージが多様化していることに対応し、さまざまな形状のエンボス、各種テープ幅を柔軟に供給できる点が大きな特徴で、しかも短納期、高品質が高く評価されている。