2023.12.13 【セミコンジャパン特集】リガク X線発生源から検出器まで一貫
X線ナノ形状測定装置「XTRAIA CD3000-T」
リガクは、X線分析装置を主体として、半導体プロセスの上流から下流まで幅広く製品を展開する。X線発生源から検出器まで一貫して開発・製造を手掛けるのが同社の強みだ。
先端デバイス向けでは「CD-SAXS」によるパターン非破壊計測を提案する。このうち「T-SAXS」(透過型)を搭載したX線ナノ形状測定装置「XTRAIA CD3000-T」は3DNANDやDRAMなど超高アスペクト比(深さと径の比)のホールの形状を計測するのに適している。内壁の膜厚やウエハー面内のCD(直径)とチルト角度(ホールの傾き)の分布を高速で測定し、ホールの断面形状を測ることもできる。
一方で「GI-SAXS」(反射型)を搭載した「XTRAIA CD-3000G」は、ロジックの比較的浅く微細な形状を測るのに威力を発揮する。照射時の対象物へのダメージが大きい電子線に対し、微細なレジストパターンを非破壊で測定できるのがX線の特長。Fin-FETの複雑な段差形状も非破壊測定が可能だ。
パッケージング向け製品としては、蛍光X線分析装置「ONYX3000」にマイクロX線ビームモジュール「COLORS」を搭載した膜厚・組成測定を紹介。COLORSは特定の波長だけを抽出し、10マイクロ~15マイクロメートルの超微小なスポットのX線を照射できる検出器で、SnAg(スズ銀)のマイクロバンプ測定に活用できる。
脱炭素社会への貢献として注力するパワー半導体製造をサポートするソリューションとしては、2次元半導体検出器「HyPix-3000HE」を搭載したX線トポグラフ装置「XRTマイクロン」によるSiC(炭化ケイ素)ウエハー結晶欠陥の高速測定例を提示する。全反射蛍光X線測定装置「TXRF」による基板表面のコンタミ検査への適用もアピールする。