2024.02.22 【「CP+2024」特集】カメラ各社の新型ずらり、22日開幕・出展社数は倍増

昨年の会場風景

 カメラ関連の総合展「CP+2024」が22日、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開幕する。カメラ映像機器工業会(CIPA)の主催だ。25日までの4日間にわたり、会場ではカメラ各社の新製品を体験できたり、フォトセミナーに参加できたりする。ハイブリッド方式で行われるため、自宅にいながらオンラインで好みのセミナーを視聴することもできる。今年は昨年から出展社が倍増しており、大幅な盛り上がりが期待されている。

 CP+は昨年もハイブリッド形式で開催し、出展社数は44社だった。それが今年は88社に増え、2019年実績の89社に迫り、コロナ禍前の水準に戻ったと言えよう。メディアパートナーや学生団体を加えると100以上の団体が参加する「世界最大級の写真映像イベント」(CIPA)とする。

 400本以上のステージやワークショップのほか、家族で楽しめるイベントなども充実させている。著名な写真家によるトークステージをはじめ、写真展などもめじろ押し。初心者からハイアマチュア、プロまで楽しめるカメラ関連の一大イベントだ。

 昨年のカメラ市場もミラーレスカメラを中心に堅調と言える。CIPAがまとめた23年(1~12月)のカメラ出荷台数は、前年比3.6%減の772万台となっているが、これはレンズ一体型のコンパクトデジカメと、レンズ交換型の一眼レフが減少を続けているからだ。

 ミラーレスに関しては2割近く出荷台数を伸ばしている。一眼レフとミラーレスを合わせたレンズ交換型は約600万台で、そのうち8割をミラーレスが占め、市場の主役に躍り出ている。

 昨年5月に新型コロナが「5類」に移行してから旅行など外出機会が増え、カメラのニーズも高まっている。特にミラーレスでは高単価品が人気で、全体的な製品価格は上昇傾向にある。

 CP+におけるカメラ各社の展示品も、ミラーレスが中心だ。エントリーモデルからプロユースの高級モデルまで、さまざまなカメラを会場では試せるのがCP+の醍醐味(だいごみ)。タムロンといった交換レンズを手掛けるメーカーも出展しており、カメラ各社がそろえていない「かゆいところに手が届く」レンズも試せる。

 富士フイルムの高級コンデジ「X100Ⅵ」やキヤノンのVlogカメラ「PowerShot V10」のように、こだわりの製品やユースケースの提案などで、コンデジでも需要を切り開くものもある。動画制作が多様化する中、ミラーレスを中心とするデジカメも役割の幅を広げ、新たな需要層へのアプローチを続けている。

富士フイルムが写真の価値訴求

高級コンデジ「X100Ⅵ」3月発売

シリーズ初の手ブレ補正搭載

 創立90周年を1月に迎えた富士フイルムは、「CP+」を通じて写真の価値を改めて伝えていく。

 「X100シリーズ」としては4年ぶりの新製品であるレンズ一体型の高級コンパクトデジタルカメラ「X100Ⅵ」をはじめ、ミラーレスカメラではAPS-Cセンサーの「X-T5」「X-H2」「X-H2S」、ラージフォーマットの「GFX100 Ⅱ」などを軸にした展示をそろえる。

 今回のCP+では昨年の60小間から84小間にスペースを拡大。ブース内でセミナーも開催できるようにした。

  X100シリーズで初めてボディー内手ブレ補正機能を搭載した「X100Ⅵ」

 目玉の一つは、20日に発表したX100Ⅵだ。3月の発売を予定し、X100シリーズで初めてボディー内手ブレ補正機能を搭載したモデルになる。

 手ブレ補正を搭載したにもかかわらず、電子部品や基板の配置の工夫などで、従来機とほぼ同じ本体サイズを実現。X-T5などにも搭載する約4020万画素の裏面照射型CMOSセンサーに加え、AI(人工知能)による高精度なオートフォーカス(AF)も備える。

 ネガフィルムらしい質感を実現する独自のフィルムシミュレーション「REALA ACE」にも対応し、表現の幅を広げている。90周年の節目に発売することもあり、創業した年にちなみ、創業当時のコーポレートブランドロゴが入るなどした1934台の限定生産品も発売する。

 さらに、常設展開はカメラメーカーとして初となるメタバースサービスも22日から開始。同社のカメラユーザーが集う場として情報交換などをできるようにするだけでなく、セミナー開催や修理相談など関連するサービスも提供する空間として運用していく。会場でも体験できるようにし、ユーザーからの「生の声」も拾い、今後の運営に生かしていく構えだ。

 チェキの新製品「INSTAX Pal」やプリントサービス、動画撮影体験など、写真文化を守るイメージングのリーディングカンパニーとして入力から出力まで幅広い領域で来場者に写真の価値を訴求していく。