2024.05.14 12人が入塾 6年ぶりに女性も 松下幸之助商学院が開講式 パナソニック店、次代の経営者育成へ

次代を担う電器店経営者に向けて今後の成長を誓う12人

開講式の様子開講式の様子

激励する品田CEO激励する品田CEO

 パナソニックの家電店経営者育成を行う松下幸之助商学院(滋賀県草津市、松田雅賢学院長)は14日、第55期生の開講式を実施した。今期は男性11人、女性1人の合計12人が入塾。女性の入塾は6年ぶり。式にはパナソニックの品田正弘CEOなどが駆けつけ、次代のパナソニック店を担う経営者の入塾を喜んだ。

 同院は電器店後継者育成を目的に1970年に設立。一級の経営者になるための「徳育」「体育」「知育」の三位一体教育を基本とし、10カ月間の全寮制の合宿研修を行う。これまでに合計5035人を輩出した。

 入塾者は学業を卒業した新卒者2人、社会人経験者5人、大学や専門学校の経験を経た5人。年齢は上が29歳、下が18歳で平均年齢は21.5歳。

 式であいさつした松田学院長は「今年の12人は個性、才能にあふれているタレントぞろい。スポーツや趣味などを深く追求している人が多い。今後は運を大切にし、信頼を築いてほしい」と述べ、「物事の考え方で運がよいと思うことがポジティブ思考。信頼構築に必要な人間力が磨けるチャンスをもらえた運も含め成長してほしい」と激励した。

 品田CEOは「ここ数年、想像を超えた変化が起きているが、変化はよい面とそうでない面がある」とした上で、「両面を見て柔軟な発想で対応することが重要。柔軟な思考を持つ若い12人は対応してくれると思う」と期待を込めた。

 55期生を代表して川合俊輔さんは「近江商人発祥の地である滋賀県の美しい山と湖に囲まれた環境の中、思う存分研修できることはこの上ない幸福で、両親、関係者に感謝したい」とあいさつ。「これからの研修生活では、辛く、苦しいこともあると思うが、それを糧にし、最後まで力一杯やりぬく。徳体知の実践体得に努力したい」と誓いの言葉を述べた。

 12人は7日から入寮し、第2種電気工事士の資格取得に向けて取り組んでいる。

(15日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)