小峰無線電機は、高周波同軸コネクターを主力とするコネクターメーカー。SMAコネクターの新製品開発や製品ラインアップ拡充に力を入れている。

　工具不要で簡単嵌合（かんごう）ができる「Qシリーズコネクタ」は、ワンプッシュで完全防水を実現でき、振動にも強い。レセプタクルは従来のプラグコネクターと互換性があり、用途によってプラグコネクターの選別が可能。Qシリーズコネクタの新製品として、抜去がしやすいタイプの「QLSMAコネクタ」を開発し、受注活動を開始した。

　最近は半導体製造装置向けにカスタム品の高耐圧コネクターの受注が増えた。同社の高耐圧コネクターは10kV以上の高耐圧に対応。需要増に対応するため、生産能力増強も進めている。

　複数の衛星測位システムの受信が可能なマルチGNSS対応アンテナ「QZシリーズ」の高精度タイプの製品ラインアップ拡充にも努めている。さらに、GNSS受信モジュールを一体化したユニット「RJシリーズ」も開発中で、エンジニアリングサンプルの提供を開始した。今年末の量産開始を予定する。

　RJシリーズは、QZSS L6信号対応受信チップ内蔵型3周波GNSSユニットとして、「RJCLAS-L6」（高性能タイプ）、「RJFD9P-L6」（汎用〈はんよう〉タイプ）を用意している。

　RJCLAS-L6は、3周波GNSSアンテナにQZSS L6対応受信チップを内蔵。SBAS測位、RTK測位のほか、QZSSから配信されるL6補強信号を利用した測位が可能だ。