北陸電気工業は、成長分野に向け、チップ抵抗器、MEMSセンサーなどを展開している。

　特に、5G向けの取り組みを強化しており、5Gスマートフォンの小型、高機能、高周波、高速化への対応、さらにはIoTやAI（人工知能）と5Gが関連した新たな端末への対応を進める。車載5Gへの展開も視野に入れる。

　チップ抵抗器では、特殊な保護材料、構造を採用することでサージ耐圧、耐パルス性に優れた耐サージチップ抵抗器をはじめ、環境対応を配慮した耐硫化特性に優れた耐硫化チップ抵抗器、電流検出用の低抵抗チップ抵抗器など多彩な製品をそろえている。

　電流検出用金属板抵抗器は、抵抗体に金属板を使用しているため、電気的特性に優れ、大電流の検出に適している。寸法安定性の高い0402サイズ、0603サイズなどの超小型チップ抵抗器やチップヒューズの拡販も推進する。

　MEMSセンサーは小型製品のラインアップを拡充している。以前から実績のある抵抗式湿度センサー、容量式湿度センサーに加え、大幅に応答性を改善させた世界最速（同社調べ）の超高速応答タイプ容量式湿度センサーをラインアップした。同湿度センサーは応答時間を従来品の約10秒から1秒以内へと大幅に短縮。広範囲の駆動電圧に対応（1.62～5.5V）し、長期信頼性にも優れている。

　さらに、水分の透水性の向上により、信頼性の向上を図った。高速応答が必要とされる各種アプリケーション向けに提案する。

　気圧センサーは、2.5ミリメートル角×0.7ミリメートルサイズまで小型低背化を図った。定格圧力は、50～110kPa。

　同社は①EMS（モジュール）②センサーや圧電などの機能部品③抵抗器やスイッチをはじめとした受動部品を事業の3本柱としているが、これらに加えて、今後はシステムソリューション事業を第4の柱に育成していく方針。