2025.01.01 【家電総合特集】暮らし&ホームソリューション’25展望 インターホン
モニター付きドアホンなどで防犯対策
モニター付きドアホンに注目
IoT技術搭載など提案が進む
闇バイトなどによる強盗事件の多発を受け、モニター付きドアホンが防犯対策商品として注目されている。
インターホン工業会(JIIA)は4月28日を「インターホンの日」と定め、普及啓発に注力している。モニターテレビ付きインターホンは、侵入者をけん制し暮らしを見守る商品として需要が伸長。最新のインターホンには、IoT技術の活用などによって暮らしを支える多様な機能が備わっている。
2023年度の出荷金額は前年度比112.7%の1161億9500万円で過去最高だった。主力のテレビ付き(国内)は848億6200万円で前年度から100億円増。24年4~10月は全体で644億3200万円で、前年同期比4.9%減。設備更新需要は比較的堅調だが、新築住宅着工数の頭打ちなどが影響し前年同期割れとなっている。
コロナ下で急速に浸透したIoT技術がドアホンに搭載され始めた。例えば、外出先からスマートフォンで応答できる機能など、利便性が向上。社会環境に合った新しいドアホンの提案も進む。
また、一戸建て住宅やマンションなどでインターホンのリニューアル需要が動き出し、市場を底上げしている。さらに、闇バイトによる強盗事件などもあって安全安心へのニーズは大きく、拡大傾向を示しそうだ。
JIIAによるインターホンのアンケート(全国)結果では、使用タイプは音声タイプ17%、映像録画なし24%、映像録画あり39%で、ブザーチャイムの使用率を調べた結果、未使用と合わせて約20%が未設置と想定。また、モニター付きは約80%の設置と想定している。
接続要望機器は、防犯機器(カメラ、センサー)、スマホ、火災報知器、宅配ボックスなど。非常時の緊急通報、玄関ドアの施解錠(電気錠)なども要望があった。インターホンに求める機能は、防犯などの安全面に関するものが7割超となった。
昨年の「インターホン・オブ・ザ・イヤー」では、単品部門の最優秀賞にアイホンの電気錠解錠出力を2線のみで実現できるテレビドアホン「JVシリーズ」、システム部門の最優秀賞にパナソニック エレクトリックワークス社のワイヤレスインターホン「AirEZ」、特別賞にナカヨの「NYC-Xインターホン応用システム」が選ばれた。
今後も社会課題の解決に向け、新商品の企画開発が進められる。