2025.01.21 【半導体/エレクトロニクス商社特集】エレクトロニクス商社 25年の経営戦略 シナダイン 吉田一社長
吉田 社長
創立50周年 顧客要望に柔軟対応
シナダインは、台湾をはじめ米国や欧州、豪州などの海外半導体・光エレクトロニクス関連の特徴ある商材を拡充してきた。
吉田一社長は、市況について「2024年度上期は産機・設備投資の低迷が続いている中で電子部品の在庫調整があり、下期に入っても産機・設備投資の低迷が続いている」と話す。
25年は創立50周年に当たる。これまで顧客の要望に対して柔軟に対応してきた。その方針は堅持する。
25年に注力するのは、成長著しい医療機器、輸出産業として優位性の高い鉄道インフラ、カーボンニュートラルと再生可能エネルギーを支える電力ストレージの3分野。商材では、台湾AMT社、米EtherWAN社、台湾P-DUKE社、台湾のInner Energy社・Pilot Energy社などの製品群を紹介する。
台湾AMT社は、静電容量式(PCAP)・抵抗膜方式タッチパネルをタッチコントローラーの開発から光学式ボンディングによる製造まで自社で行い、高い信頼性を持つ。
米EtherWAN社は、イーサネットスイッチ、メディアコンバーター、イーサネット・エクステンダーなど、産業機器、交通機関向け、鉄道向けなどの各種規格に準拠した製品を提供している。
台湾P-DUKE社のDC-DCコンバーターとAC-DC電源は産業機器をはじめ鉄道用や医療機器向けの各種規格を取得し、国内外での採用が進む。
台湾のInner Energy社とPilot Energy社は電気二重層キャパシターによる回生エネルギーモジュールと、リチウムバッテリーの安全性を高めたリン酸鉄リチウムバッテリーを提供している。
各社の製品はいずれも独自性があり、評価も高い。展示会には積極的に出展し、訴求していく方針だ。
同社は「プラスワン」を合言葉に顧客への深耕を図ってきた。吉田社長は「継続してプラスワン活動を推進し、さらなる業績アップに努める。直近2~3年に採用した若手営業部員が大きく羽ばたいてくれることを楽しみにしている」と抱負を述べた。