関東甲信越地域の電機商業組合で先週から今週にかけ新春賀詞交歓会が開催された。会では昨年の振り返りや今年の取り組みなどを発表し、組合活動のさらなる活性化を掲げたところが目立つとともに、組合員の積極的な活動を期待する声が出た。業界関係者や政府関係者らも多数駆け付け、組合の発展に向け意見交換を行った。

神奈川　補助金は販売の追い風

　神奈川県電機商業組合（吉川栄治理事長）は、かながわ労働プラザ（横浜市中区）で新春賀詞交歓会を行った。会には組合員をはじめ、メーカー販売会社など関係企業や団体、政府関係者ら約70人が参加した。

　昨年は「横浜市エコ家電応援キャンペーン（エコハマ）」や防犯関係の補助金で売り上げを伸ばした。

　吉川理事長はあいさつで「補助金は組合としても活用していきたいと考えており、販売の追い風になると考えている」と組合員に伝えた。

　今年は吉川理事長が手掛けてきた電気屋塾などの勉強会や今年なにをすべきか明確にする長期ビジョン、組合が運営するHPなどに組合としては力を入れていく。吉川理事長は「組合員には自発的に動いてもらい、組合はバックアップに注力していく考えだ」と話した。

　来賓祝辞では神奈川県議会議員議会運営委員会の亀井貴嗣副委員長があいさつに立ち、電器店がサービスや製品を提供していることに感謝を述べ、「昨今は省エネや再エネに着目した製品に注目が集まっている。電器店は持続可能な社会の実現にも寄与していると感じている」と話した。

千葉　高齢者に優しい電器店

　千葉県電機商業組合（岩渕泰博理事長）は、千葉市中央区のホテルポートプラザちばで開催した。組合役員、行政やメーカー販売会社の関係者50人以上が参加し、商組のさらなる活性化と地域店の目指す姿について目線を合わせた。

　岩渕理事長はあいさつで「少しでも天候に左右されにくい強い電器店とメインのお客さまである高齢者に対し、より優しい電器店を目指す」と目標を掲げた。組合の持続化研究委員会の若い志向性と家電流通協会の力を借り、目標達成に向けて動いていく。

　祝辞では来賓として千葉県議会の阿部紘一議員が登壇。あいさつで「県内の経済情勢は緩やかな回復傾向にあるが、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況だ」と話し、県の経済活性化に注力する考えを示した。

長野　商売を通じて社会貢献

　長野県電機商業組合（北原國人理事長）はアルピコプラザホテル（長野県松本市）で開催した。組合員やメーカー販売会社、政府関係者ら40人以上が参加し、商組のさらなる活性化を誓った。

　長野商組は県や自治体が進める省エネ推進活動と歩調を合わせた活動を行うよう北原理事長は呼びかける。あいさつでは「家電小売業界は省エネ販売など自分たちの商売を通じて社会貢献できるもっともいい材料を持っている業界だと考えている。量販やネットにはない強みを発揮してもらいたい」と話し、組合員にエコキュートや太陽光などの提案を強めてほしいと伝えた。

　来賓あいさつでは、長野県環境部環境政策課ゼロカーボン推進室の平林高広室長が組合員に環境推進の取り組みに感謝を伝え、「長野商組と連携をして家庭の省エネサポートを行っていき、県民の脱炭素社会実現や省エネにともに取り組んでいきたい」と話した。